グラフィックボード(グラボ)とは?
高解像度の美麗な映像、最新3Dゲームなど映像処理を受け持つ重要なパーツ
グラフィックス グラフィックカード ビデオカード GPU

トップイメージ
目次
こんな人におすすめ:パソコンゲームをする / 映像編集者 / デザイナー / マルチモニターで作業をする

グラフィックボードとは?

グラフィックボードとは、GPU(Graphic Processing Unit)と呼ばれる半導体チップを搭載したパーツの総称で、パソコン上で動作するゲームや映像コンテンツなどの画像処理を専門に行います。

グラフィックボードあり
グラフィックボードなし
グラフィックカード搭載で、快適なパソコン環境を実現
グラフィックカード搭載で、快適なパソコン環境を実現
処理がスムーズ
画面がカクカクした印象になる、映像処理中にフリーズする
※ 画像はイメージです。

おすすめ特集

選択時に見るべきポイント

グラフィックボードを選択する際には、以下の部分に注目いただくと他の製品との比較を行いやすくなります。

POINT

1

メーカーとシリーズ名

グラフィックボードは「NVIDIA」と「AMD」、CPU内蔵グラフィックスは「Intel」と「AMD」が有名です。
各社さまざまなグラフィックボードを展開していますが、ここではマウスコンピューターのBTOで選択可能なグラフィックボードに焦点を当てて解説します。

一般からビジネスユースまで幅広く対応
「NVIDIA」社
GeForce RTX シリーズ
GeForce GTX シリーズ
「AMD」社
Radeon シリーズ
長時間安定した性能が必要なプロ向け製品
「NVIDIA」社
NVIDIA RTX プロフェッショナルグラフィックス
NVIDIA Ampere
・RTX A1000
・RTX A400
NVIDIA Ada Lovelace
・RTX 6000 Ada
・RTX 5000 Ada
・RTX 4500 Ada
・RTX 4000 Ada
・RTX 4000 SFF Ada
・RTX 2000 Ada

POINT

2

型番

シリーズ名と後に続く数値を含めたものが製品の型番となります。
基本的には、数値が大きくなるほど上位の製品を表しており、性能も高くなります。

型番の表記の見方を詳しく見る

以下は「GeForce RTX 3080 Ti 10GB」を例に、それぞれの意味と、表している内容をまとめた表です。

名称

意味

内容

GeForce

GPUチップ名

「GeForce」は半導体メーカーのNVIDIAが作るGPUのブランド名

RTX

GeForceのグレード

RTX > GTX >GTの順で高性能になる

30

世代

数字が大きいものほど世代が新しく高性能になる

80

性能

同世代のものでは数字が大きい方が高性能

Ti

特性

「Ti」は中間のグレードを示す表記。例えば、「80 Ti」は「80」と「90」の中間スペック

※ 「SUPER」は無印を改良した製品

10GB

VRAM容量

数字が多いほうが処理速度が速く性能が高い

POINT

3

スペック

より具体的な性能を知りたい方は、各メーカーのホームページでスペックを公開していますので確認してみましょう。
ここではスペックを確認する際に重要な部分について記載します。

スペックを詳しく見る

コア数

一度に処理できるデータの数に影響するので、数が多いほど処理性能が高くなります。

コア・クロック数

各コアの動作速度に影響するので、値が大きいほど処理にかかる時間が短くなります。

メモリ容量

グラフィックボードが処理するデータを置いておく机のようなものです。 値が大きいほど作業スペースが広がるため、処理性能が高くなります。

メモリ・クロック

メモリの動作速度に影響するので、値が大きいほど処理にかかる時間が短くなります。

出力端子

使用されるディスプレイの端子が対応しているか確認しましょう。

グラフィックスの搭載される場所は?

CPU
グラフィックボード
マザーボード
CPU
CPUにはグラフィックス機能が搭載されているものもあります。
グラフィックボードと比較して性能は劣りますが、別途グラフィックボードを購入しなくて良いため、PC全体の価格を抑える事が可能です。
グラフィックボード
グラフィックを表示することに特化したパーツで、CPU内蔵グラフィックスより性能が高いのが特徴です。
負荷の高い3Dゲームを遊ぶ場合などは、CPU内蔵グラフィックスでは動かない事が多く、高性能なグラフィックボードの搭載が前提となっています。グラフィックカード、グラフィックボード、ビデオカードなど複数の名称で呼ばれていますが、マウスコンピューターではグラフィックスと表記しています。
マザーボード
昔のマザーボードではグラフィック専用チップを搭載する製品もありましたが、現在はサーバー用マザーボードなど専門性が高い製品にのみ搭載され、性能も限定的なものになります。

パソコンに搭載されているグラフィックボード(グラボ)の確認方法

Windows 11のグラフィックボードを確認するには、スタートメニューを右クリックして「タスクマネージャー」を開き、「パフォーマンス」タブの「GPU」を選択します。

画像付きで確認方法を詳しく見る
STEP

デスクトップの左下にあるスタートメニューアイコンの上で右クリックをし「タスクマネージャー」をクリックする。

タスクマネージャーを開く
STEP

タスクマネージャーの「詳細」を開き「パフォーマンス」タブから「GPU」を選択していただくとお使いのグラフィックボードが表記されています。

詳細をクリック GPUを選択する

グラフィックボードを搭載するメリットは?

グラフィックボードを搭載するメリットは以下の通りです。

▼ +ボタンをクリックすると詳細を確認できます。
1.フルHD以上の高解像度表示が快適になる
CPU内蔵グラフィックスと比較して、表示できる最大解像度や描画速度が大幅に向上します。特にフルHD以上の解像度を表示可能なディスプレイをご利用の場合は、グラフィックボードを搭載したパソコンがおすすめです。DisplayPortを搭載したグラフィックボードなら、4K液晶などの高解像度ディスプレイへの出力が可能です。※ 対応できる解像度は、パソコンのスペックにより異なります。
2.高解像度で複数画面を表示した際も快適
CPU搭載グラフィックスでも3画面以上の表示に対応したものが増えてきていますが、ゲームをプレイしながら複数画面を表示させるとスペック不足で描画速度の低下が発生しやすいです。実況配信のように、ゲームとは別のソフトを複数画面で管理するシチュエーションではグラフィックボードが大活躍します。また、WEBの攻略サイトを見ながらゲームをプレイするといったスタイルでも快適に使う事が出来ます。
3.高負荷なゲームやクリエイティブソフトが快適に動作する
グラフィックボードは、高負荷な画像エフェクトや光の描写を高速に処理できるので画面のフレームレートが向上し、美しさと快適さを両立した環境でゲームをプレイできます。CPU内蔵グラフィックスでは、表示に対応していない画面エフェクトが存在したり、描画速度を優先するために解像度を落とす必要があったりと、美しさと快適さを両立させることが困難です。クリエイター向けのソフト等ではGPUの機能を使う事で作業時間の短縮が行えるものもあり、割り当てるGPUの性能が、短縮できる時間に大きな影響を与えます。

グラフィックボードを搭載するデメリットは?

グラフィックボードは性能が高いほど画像の処理が速くなるというメリットがありますが、デメリットも存在します。グラフィックボードを搭載するデメリットは以下の通りです。

▼ +ボタンをクリックすると詳細を確認できます。
1.電力の消費量が増加する
グラフィックボードを搭載することで、ボード自体の追加電力が必要になり、性能に比例して電力消費量も増えていきます。一般的に性能が良くなれば消費電力も増えていきますので、パソコン全体の消費電力を考えた電源選びが重要になります。マウスコンピューターのBTOパソコンは、選択したグラフィックボードに応じて最適な電源のみ表示されますので、消費量が足りるかなどの計算に悩む必要はありません。
2.動作音がうるさくなりやすい
グラフィックボードに搭載されているファンは、作業負荷に応じて回転数が高くなります。また、グラフィックボード自体が発熱しますので、グラフィックボードの性能に応じて、本体の各種冷却装置も強化が必要になる場合があります。ファンの回転数を抑さえれば静かになりますが、パソコン自体の温度が上昇しすぎると、各パーツを保護するために本来の性能を落とした動作になるので、安易に回転数を抑えるのは望ましくありません。マウスコンピューターのBTOパソコンは、開発段階で熱検証に合格した構成でしか販売されていません。動作音も基準値を合格した構成だけが販売されていますので、動作音や発熱を気にせずに選択できます。※ 長時間にわたって最高性能が出せる事を保証するものではありません。また、設置する環境によっては冷却性能を満たせない場合があります。
3.パソコン全体の価格が高くなりやすい
CPU内蔵グラフィックスに比べて性能は高いですが、導入コストが高くなります。 パソコンの使用用途によっては過剰投資になりますので、購入前に自分の目的に合ったスペックを見積もっておきましょう。

CPUとの違いは?

CPU(Central Processing Unit/中央演算処理装置)はその名の通り、パソコン内で動作する全てのプログラムを総括して処理するための物です。
パソコンはグラフィックに関連する処理をCPUではなくグラフィックボード上で処理することで、高度な表現を高速に行えるように作られています。
また、グラフィックボードはその特性上、3次元のポリゴンデータを高速に処理できる構造となっており、一度に大量のデータを並列処理することに特化しています。近年ではその特性を応用してAI分野での利用も加速しています。