スマホ性能が目覚ましい進化を遂げる中で、今どのようなPCがフォトグラファーに求められ、今度どのような展開を見せていくのか。トラベルフォトグラファーもろんのんさん、フォトグラファーSHOHKI ENOさん、クリエイティブ・コンサルタント市川渚さんの3名のトークショーから見える、PCとの向き合い方とは?
― 振り返る、PCとの出会い
市川:ここ10年位の写真を取り巻く時代の変化をさかのぼってみると、欠かせないキーワードとして「SNS」が挙げられるかと思います。スマホで写真を投稿していた人たちが、より高度な表現を求めてPCの環境に移行をし、プロとして活躍していく人も増えてきましたよね。
お2人はSNSが日常に浸透している現在、フォトグラファーとしてお仕事をされていますが、どういったきっかけでPCを使おうと思ったんですか?
もろんのん:そうですね、中高生のときはWindowsのPCを持っていて、ニコニコ動画とか見ていましたね(笑)。写真はまだ始める前で。当時はYouTubeを見ている人も少なかったのですが、そんな中で動画コンテンツを楽しんでいました。ボカロなどのサブカルコンテンツも好きですね。
市川:なるほど。コンテンツを見るために、当時はPCを使っていたんですか?
もろんのん:そうですね。生み出すではなく、本当に見る側でした。
市川:見る側から作る側に変わったタイミングがあると思うのですが、仕事をしていく中で、PCを使うようになったきっかけはありましたか?
もろんのん:写真が趣味になる前から、インスタグラムを始めていたんです。7~8年前くらいですね。当時のインスタグラムって、望遠レンズで野鳥を撮っているようなガチのカメラ好きしかいなくて(笑)。
そんなときに「このボケ感ってどう出すんだろう?」と興味を持ち、自分でもカメラを始めました。だんだん写真を撮れるようになって、お仕事もいただけるようになったのですが、スマホだと納品するときのデータサイズが厳しくて。「必要に駆られてPCでレタッチを始めた」というのがきっかけです。
市川:ちなみに、ENOくんは逆にスマホを現像には使わないと話をしていましたが、そもそも写真を始めた時点で、PCのレタッチをメインにしていたんですか?
ENO:自分は、美術大学出身というバックグラウンドが非常に大きかったです。PCが使えることが必須な環境なので。もともとは、グラフィックなどのデザイン要素を写真の中に入れる試みをしていましたが、学校ではIllustratorやPhotoshopをいつも使っていたので「写真をレタッチするために」PCを使っていたわけではなくて。
市川:ビジュアル表現をするためのツールとして、PCを初めから使っていたんですか?
ENO:そうですね。そもそも、スマホという選択肢がありませんでした。
― 時代とともに変わる、原体験
市川:次は、過去に編集して仕上げた写真(左)と現在の写真(右)を並べて、「何がいったいこの差を生むのか?」を紐解いていければと思います。まずはのんちゃんですね。どちらも題材が森というところが面白いですね。
もろんのん:公開処刑ですね(笑)。過去の写真(左)は7~8年にインスタグラムを始めたときのもので、当時のAndroidのフィルターアプリを使っています。写真を始めたてのときって、こういうフィルター楽しくないですか?電線を撮って、あえてコントラストをごりごりにして色も変えるみたいな。そこから7年ほど経ちまして、右のような写真に落ち着きましたね。
時代的な写真の流行りってあると思うんですけど、5~6年前のインスタグラムでは、ハイキーと呼ばれる白飛びしているような写真が流行っていて。今はお仕事でもトラベルの写真を撮るので、あまり見た目と乖離している色ではなく、「肉眼で見たような魅力が伝わる色味」というところで着地しています。
市川:現在の写真(右)は、最初はスマホでレタッチしたんですか?現像や加工というか。
もろんのん:そうですね、フィルターアプリのVSCOでぱぱっとやっていますね。
― ゆずれない感覚とこだわり
市川:ENOくんはレタッチにスマホは絶対に使わないということでしたが、そこのこだわりも含めてお聞きしてもよいでしょうか?
ENO:過去の写真(左)は5年前くらいのものです。当時はカメラがひたすらに楽しくて、自転車に乗って23区を走り回って、いろんな撮り方を試していました。めっちゃシャッタースピードを上げたらどうなるのかなとか。秒数を変えて、ISO感度を下げたらどうなるのかなとか。被写体はなんでもよかったんです。今は場所や天気を調べたりと、いいタイミングを考えて写真を撮るようになりましたが。
すごく面倒くさい性格で、自分ルールがあるのがこだわりというか。スマホでのレタッチはやらないって自分の中で決めているので、どうなっても絶対やれないんですよね。地獄なのは、家で確認して「OK!」となっても、3時間後に見て「う?ん」と感じてしまったときとか。
― DAIVを使って気づいたPCの可能性
市川:今回は、mouseさんのクリエイター向けPCである「DAIV」とXICO(ヒーコ)さんの試みということで、3人に「DAIV」をお試しいただきました。
実は私は、最近タブレットしか触っていないので、PCに触れる機会が少なくなっていまして。持っているPCが古くなってしまった、というのもあるんですが。Lightroomの起動が遅いのがストレスだったんですが、今回お借りしたPCのスペックではそれが無くて。作業効率とクリエイティブに向き合う姿勢として、ストレスのない環境が大事だと改めて思いました。
お2人は、PCを使ってみて、いかがでしたか?
もろんのん:まず、めちゃくちゃ軽いところにびっくりしました。PCを持ち運ぶのって重いから嫌なんですけど、DAIVは「あれ、入れたっけ?」みたいな感じですごい軽くて。私はトラベルの仕事が多いので、できるだけ旅行先にPCは持っていきたくないのですが…。この軽さだったら、サクっと持っていって、PCでレタッチできるなと思いました。
市川:本当にこのPC軽くて!スペックはあまり詳しく語ると墓穴を掘りそうなのですが…、スペック表などを並べてみたところ、すごくコスパが高くて。PCって、何も考えずに割と一番よさげなものを買ってしまうと思うんですけど、「コスパのいいPCもあるんだな」と、今回初めて身にしみて感じましたね。ENOくんはどうですか?
ENO:言われちゃったんですけど(笑)。僕はトラベルではないんですが、カメラの機材がめちゃくちゃ重いので、軽いのに越したことはないですね。その点はめちゃくちゃいいです。あとは、Windowsに対する意識も変わりました。処理速度もサクサクでLightroomも動いたし、さっきのセミナーで見せた編集もバシバシできたりとか、けっこう驚きでしたね、使ってみて。
もろんのん:あと、私はAndoridのGalaxy(スマートフォン)を使っているので、Windowsを立ち上げたら、Andoridと写真が同期できる!ってところにびっくりしました。なんで私はデバイスがそれぞれ違うんだろうっていう(笑)。最近、Google Pixel、Huawei、OPPOとか、Andoridでもカメラの性能がいいものが増えているので。連携のよさもポイントにするなら、PCの選択肢にWindowsもあるなと思いました。
DAIV 4Nシリーズ
軽量・薄型・コンパクト。
USB Power Deliveryにも対応。
視認性の高い狭額縁大きめ液晶。
外でも快適長時間駆動、
クリエイター向けノートパソコン
― 登壇者の使用コメント
もろんのんさん
私が使ったDAIVのマウスコンピューターは、コンパクトで軽く、携帯性がかなり優れています。そのため、大学の授業で毎日持ち歩いたり、旅先でPCも携帯していかないといけない時に非常に役に立つと感じました。いつもカメラと、レンズだけで荷物が重くなってしまうので、この軽さだったら一緒に持っていけます。
その他、処理速度は、PhotoshopやLightroomでもサクサク動く印象でノーストレスでした。また、操作性についても、普段からWindowsを使っていなくても、数時間操作していればすぐに慣れるほど自然と私がしたいことを牽引してくれる印象で、クリエイターPCの使用として推奨できるなぁと率直に思いました。
SHOHKI ENOさん
まず、処理速度については、Lightroomがかなりスムーズにサクサク進みました。フォトショップ使用時のローディングもとても短く快適でした。また、操作性は慣れてくるとトラックパッドのタッチ感がとても良く、手首や手の疲労感が少なく、長時間に及ぶ使用について可能と思えました。
なお、もっとも驚いたこととしては、その携帯性でした。信じられないくらい軽く、フォトグラファーとしてバックパックに入れて長時間持ち運ぶには最適でした。
市川渚さん
NVIDIA GPU内蔵なだけあって、Photoshop/Lightroomでの写真の読み込みや処理は驚くくらい早く、処理能力の高さが作業効率に及ぼす影響というものを改めて実感した。またこの性能のPCが10万円台で手に入ってしまう、というのは、驚異。
そしてUSB 3.0対応のUSBポートがType-Cを含めて3つ設置されており、カメラからのデータ転送(Type-CtoCのケーブル使用)が早いのも素晴らしい。また、そもそも軽くて持ち運びやすいDAIVの携帯性をさらに向上させているという意味でも、Type-CポートUSB PDに対応していることで60W以上出力が可能な充電器を持っていれば、大きなACアダプタを持ち歩かずに済むのも嬉しい。
今回タイアップしたWEBマガジン
「XICO」のアーカイブ記事はこちら