― 始まりは「発信」だった
保井:出発点はけっこう似ているよね。
黒田:そうですね。SNSも一通りはやっていたんですよね。インスタグラムとかツイッターとか。写真を始めてすぐの頃は、さまざまな写真投稿サイトへ投稿していました。1x(ワンエックス)っていう審査制写真サイトなんかは、1週間に1枚しか投稿できないのに、なおかつ1%くらいしか通らないんですよ。「審査されて通ると、WEBサイトに自分の写真が掲載される」ことに、シンプルな面白さを感じていましたね。
良し悪しは考えず、撮った写真はすべて投稿していました。それを続けていたら、写真が上手くなるにつれて、見てもらえる人が増えてきた感じです。なので、どれか一つにフォーカスしていたわけではなく、仕事の休憩中の15分を使って日常的に投稿していました。
保井:受け手を考えて、写真を投稿していたわけではない?
黒田:よく勘違いされがちなんですけど、そういう戦略はあんまりないですね。
保井:僕は、そもそも文章を発信するのが好きで、写真を始める前からブログを続けていたんですよ。写真を始めて、文章から写真ブログへと変わっていった。
ある日、ブログ仲間から「インスタグラムというのが面白いらしいよ」と聞いてから、投稿を始めたかな。そこからは、インスタにフルコミットで。
インスタって、反応がリアルタイムでしょ。「どういう風に自分の写真が見えるんだろう?」とか、写真を見る人の立場に立って、並び順から見え方まで工夫をしていました。
― 欲求を信じること
黒田:僕は、発信の要求が制作を上回るってことは、絶対にないんですよね。やりたいことしかやっていないので。例えば、ウォン・カーウァイ(※1)の映画を見て「いいな」と思う気持ちが、こういうシーンを撮りたいなというクリエイションにつながる。それが、結果的に発信につながっていくんです。
自分の制作を支えているのは、発信欲とは全然関係のないインプットですね。「いいね!がつくからこの写真を撮り続ける」という思考にはならなかった。
※1:ウォン・カーウァイ … 香港の映画監督、脚本家。
― 写真はコミュニケーションのための手段
保井:僕は逆ですね。見る人ありきでやっています。端的に言ってしまえば、Likeやいいね!の数が伸びる写真はどんどん撮っていきたい。初期のインスタグラムって、割と写真好きが集まってはいたものの、今のようにハイクオリティな写真をアップする空気はなくて。
当時の僕たちは、撮った写真をノートPCで編集して、スマートフォンに移してアップして、という今であれば当たり前のことをやっていたんですよ。アマチュアだけど、こだわって写真をアップし続けたことで、どんどんアテンションが集まっていった感じですね。
写真を見てくれる人とコミュニケーションするっていうのが第一義的にあって。言葉でやり取りするよりも、写真でのコミュニケーションがいいんですよね。なんなら写真家同士でも「おぬし、やるな!おぬしもまたまた、、!」みたいな笑。逆に言えば、写真はコミュニケーションのための手段というか。
黒田:わかります。我々の出会いもそういう写真のコミュニケーションからですよね。
― 自然な「移り変わり」だった
黒田:エンジニアから徐々にフォトグラファーの仕事が増えていったので、キャリアチェンジではなくキャリアシフト。なので、ポイントはないんですよね。
カメラを買って始めの頃は、旅行中に風景写真を撮るくらいでした。それもフォトグラファーのマインドセットというよりは、旅行中に思い出を残すような気持ちでしたね。「まあ、撮っておくか」みたいな。
たまたまプロフォトグラファーの友人にすすめられて、撮った写真を国内のコンテストに出してみたら、賞をいただくことができたんです。この小さな成功体験がモチベーションになった部分はありますね。「意外とこんな素人が撮った写真でも、届く世界なんだ」と。
― 「宣言」が、覚悟に変わる
保井:僕は2014年頃かな。インスタグラムで見ていた「自分と同じような」アマチュアの人たちが、ナイキやメルセデスベンツなどの企業と契約しているのを見る機会が増えて。「インスタグラムを通して企業と仕事ができる」と知ってからは、今後はこの流れが主流になると。仕事もなかったんだけど、インスタグラマーやりますって宣言しました。
実は、フォロワー数も今と比べて決して多くはなかったので、考えましたね。当時、大阪に住んでいたこともあり、京都の写真を1年とか3カ月単位で定期的に撮ることにしたんです。自分の肩書きを「Photographer in Kyoto」にして、京都の写真家としてひたすら撮り続けた。すると、海外で取り上げられて、ガラッと変わりました。逆輸入みたいな感じでしたね。
― その1枚が、教えてくれた
黒田:これが、さっき話していたコンテストで賞を撮った写真です。フランスの「モンサンミシェル」という、海に浮かぶ小島の修道院で撮りました。歩いて修道院を上がって行って、上から見下ろしたら、赤い服を着た人が現れて。なんとなく撮ったんです、ラッキーでしたね。
保井:めっちゃいい写真だね、波の感じとか完璧。
黒田:いい具合に、浅瀬で色が変わらない水辺にポツンといてくれて。当時はこれがいい写真かどうかはわからなかったのですが、友人から「これはいい写真だよ」と言われて。自分では、「もっとモンサンミシェルっぽい写真の方がいいのでは?」と思っていたくらいでした。
保井:構図がすごくいい。自分の写真は、京都の「清水寺」で撮った写真ですね。みんなが撮りがちな本堂ではなく、あえてここで撮っているのがポイントです。この構図で撮れることはもともと知っていて、いつか撮りたいと思っていたアングルでした。
たまたま友人と遊んでいたときに、夕日が最高にきれいなタイミングが来て、今しかない!と。二年坂、三年坂をダッシュして、人をかき分けて、ぜいぜい言いながら走って撮りました笑。腕もぷるぷる震えてましたね笑。夕日もなんですが、雲が山にかかっている感じも絶妙で。
黒田:これすごいですね。街にそそぐ光もなんとも。
― 「こだわり」は編集に現れる
黒田:この写真、シアンの色味が特に保井さんっぽいですよね。すごくきれい。
保井:床に当たっている光と、シャドーをちょっと上げているのがこだわりですかね。木の柱の模様なんかは見えづらいので、起こしてあげる。それにより、こんな模様もあるんだとか、こんなにきれいやったんやというのがわかるというか。
黒田:撮ったままじゃわからないですもんね。
― 感動に、二度、出会う
保井:編集しているときに気づくことってあるじゃないですか。写真を全体として見たうえで、ミクロの視点で見たときの気づきというか。これは、スマホのサイズだとなかなか発見できないと思います。写真を撮ったときも感動して、編集しているときも感動していますね。
黒田:それ、すごくありますね。意外な1枚が、編集していると「いいじゃん」ってなったりとか。僕はポートレートがメインなので、特に多いかもしれない。撮るタイミングが早くて、モデルとのコミュニケーションもあるので。撮りながら振り返られないんですよね。
― オリジナリティの入口
黒田:考えるのではなく、にじみ出てくるものがオリジナリティだと思っていて。昔は、コンセプトを持って「これで僕はやっていこう!」なんて試したこともあるんですが、思いつくことって続かないですよね。
保井:ちなみに、どういうコンセプトで試してたの?
― 本能に従うからこそ、にじみ出る
黒田:写真の面白さの一つに、フレームの外側には何があるかわからないところだと思っていて。例えば、まるっきり人がいないように見えていても、フレームのギリギリ外側には誰かが写っているかもしれない。その違和感を写真で表現したくて何度か試していたのですが、続かないですね。そうすると、いいなと思うところを探るという、だんだん原始的なものになってきて。
ただ、仕事で写真を撮るようになってからは、そこは切り離すようになりましたね。本能に従っている分、より自分の中からにじみ出るものになっている気はします。
保井:僕みたいに受け手を考えて写真を撮っていると、究極、個性がなくなっていくんですよ。これだけ写真が溢れている世の中で、オリジナリティって確かに大事なんですけどね。
同じ観光地で、同じ時間帯に撮られた絵ハガキ的な写真も大切ですし、自分はそこを批判的には見ていなくて。そういった写真が溢れている中でも、どこを見て、どのアングルで撮るか?絵ハガキ的な写真を撮ってアテンションは確保しつつ「こういう視点あったか」と思ってもらえる写真と組み合わせて組写真にする。
その「2軸のバランス」が大事だと思っています。ツイッターの4枚の写真をどんな並び、どんな組み合わせにするか。色味やトーンなども含めて、そこに「その人らしさ」がにじみ出てくると思うんです。
黒田:写真1枚でというよりは、SNSでの見せ方を含めですよね。今の時代は、発信方法まるっとで語らないと難しいかもしれない。保井さんが言う「バランス」というのもしっくり来ます。
その中でも、未来のアテンションをとるカットを見つけていきますよね?例えば保井さんのオリジナルにインスパイアされて撮られた写真は多いように感じます。京都の写真とか、保井さん初のものは多い気がしていて、切り開いている印象を受けますね。
保井:それがプロじゃないかな、って思いますけどね。アマチュアは自分の好きなものを好きなように撮ればいいんですけど、仕事っていうとお金を稼ぐありきなので。
― アマチュアとの違い
黒田:言葉を選びますけど「食えるのか食えないのか」かなと思っています。ちょっとぼかした言い方をすると、求められたものを実現する力、「再現性」といいますか。
世の中から求められる何かを持っていて、奇跡の1枚ではなくそれを再現できること。例えばベストなポートフォリオが奇跡の1枚のみで構成されていたら再現性は低いですよね。「この人にこれを頼んだらこう返ってくる」までが叶えられる。それが、プロでやっていく最低要件な気はしています。それが職能レベルのライティングであったり、強力な視点や作家性だったり、人それぞれだと思いますが。
保井:2つの違いで言えば、シンプルに「売上・事業計画が立てられて、長期的に継続できる」に限ると思う。プロかアマか?と、写真作家かどうか?っていうのは、別軸かなと。
当然、今までは企業の要求に応えられる技術的な写真が撮れるパラメータが重視されていたけれど、今はちょっとブレていたりざらざらのノイズが起こっていても、「この人の写真が好きだな」と思われるものもある。そして、企業がそこに広告として予算を費やすようにもなってきている。
今まで必要とされてきたプロの技術がなくても、経済的自立が可能になってきたのは、スマホがもたらした変わり目かなと。僕はそこの間にいて、技術的な面と人に好かれる面と、2つのパラメータを常に持ちながら写真を撮っています。
― 「PC」こそ欠かせない存在
黒田:アマチュアからプロを目指すために必要なものと言えば、まずはPCですよね。
保井:最低限のスペックさえあれば十分だね。カメラや機材はなるべく抑えた方がいい、本当に。PCでいうと、今は割とレンジが広くなって、真ん中くらいのスペックでも全然十分なくらい。悩む時間があるぐらいなら、写真を撮りに出かけてほしい。
黒田:確かに、よほどの画素数でない限りは、真ん中くらいのものを買っておけば全く問題ないですよね。スマホで編集して調整したものも画面で見ている分にはいいのですが、拡大して印刷して仕事にとなると、よっぽどのものじゃないと使えない。PCでしか辿り着けない領域は絶対にあります、頼む側の視点を考慮してもそう。
保井:僕は、撮った写真を編集するのが単純に楽しいんですよね。自分の好きな青や緑、黄色があって、シャープネスやハイライトの微妙な加減を調整していくのが楽しい。女性がメイクするのって、こういう感じなのかなって。自分の中では全然違うんだけど、人から見たら「えっ?」っていうくらいの。
撮っているときよりも、その作業をしているときが、実は一番楽しいかな。タブレットとスマホでモバイル環境にチャレンジしてみたけど、ピンポイントでこの青だけをどうしたい、とかはなかなかできないよね。
黒田:けっこうきついですよね。同じチャレンジをしましたけど、8割できたものを、移動中に調整するくらいの感じでした。
保井:結局これだけモバイルが発達してもPCは使うかな。使わない未来は考えづらいよね。
― PCがないと見えない世界がある
黒田:8万円でも10万円でも、安くてもいいからまず「PCを持つ」ことが、スタートとしては大事ですね。持っていないと見えない世界があるし、持っていることが最低限。単純に楽しいのと、表現の幅も広がって、自分の実現できることも増えますし。意外と、みんな自分がしたいことがクリアに見えていないんですよね。最初は「こういじったらこう変わるんだ」という発見から、「自分なりにここが好きだ」と落ち着いていくと思うんですよね。
保井:改めて見たときに、「自分の写真ってこうだったんだ」と内省するもんね。写真に対して深く向き合うことで、次の撮影にもつながっていくと思う。
黒田:たまに、カメラで撮ったままの写真を至上とする人もいますけど、それは見方を変えると作品への責任放棄ともとれると思っていて。あくまで記録ならいいかもしれませんが、写真の色味やコントラストなど、ほとんどはカメラがメーカー固有の現像処理で決められているわけです。それに比べると、ある種フィルムの時代から百年残るような写真の方が、現像過程でトリミングなどを施して編集されていたりするケースもあります。
今の時代は、自分のビジョンを追求できるので、できる努力は行って然るべきで、それが自分の写真に責任を持つことだとも思っています。
― SNS時代のフォトグラファーに向けて
黒田:今でこそ僕らもフィーチャーされていますけど、このスタイルを3年くらい続けているからこそだと思っています。決して今この瞬間にこうなったわけではなくて。世の中に出ていくまでにはギャップがあるかなと。
今の時代では、まだ僕らが気づいていないだけで、すでに「形ができている人」もいるかもしれないですよね。カメラ自体スマホへと移り変わる中で、「撮った写真を勝手によさげに現像してくれる」など、技術の発展はまだまだ進んでいる。
そうなったときに「職能」としてのフォトグラファーというくくりでは、いかにオリジナリティのあるユニークな写真が撮れるか、という視点が重要になってくるのではないかと。
SNSってコモディティ化しやすいので、いい写真があればわーっと人が集まり皆こぞって似通っていきますが、大切にするのはそこじゃないというか。ユニークであることに焦点を当てれば、コンテンポラリーアートの世界みたいに、面白くなるんじゃないかなと思います。
保井:全く同じ思いです笑。もし若い子に何かアドバイスをと言われても、再現性がなさすぎて、難しい。
黒田:今同じことをやっても難しいと思うんですよね。今後、総合的なブランディングがSNSでは重要になってくるので、何をつぶやくか含めて写真プラス◯◯というパーソナリティに紐づいていくスタイルになってくる。企業のSNSアカウントとか、わかりやすいですよね。これを個人レベルに落としていくと、写真プラスαの可能性も広がるんじゃないかと。
保井:ほんのちょっとしたことから、SNS時代の流れに乗って、本当に人生が変わる。仕事の裁量権がある人が、そこで新しい人を探しているわけだしね。
― 今後、挑戦したい表現
黒田:もし昔くらい時間があったら、動画をやってみたいなと思いますね。
保井:YouTube?
黒田:そうそう、YouTubeとか。ラジオもしてみたいですね。運転する時間が長いのもあって、しゃべる練習にもなりますし。
保井:今っていろんな選択肢があるから、トータルでこの人の写真が好きって思ってもらえるチャンネルがあるよね。
TikTokとかの短い動画で、初心者向けに写真の撮影方法を紹介するのもありかもしれない。変わり種だと、Google Mapに自分の写真をアップするとか。ユーザーにどれだけ参考にされたかとか、接点がある分、貢献性も高い。いろんな写真の形がある中で、仕事になるとかお金もうけ目的ではなくて、まず自分が面白いと思って続けてみる。そうしているうちに、自然と盛り上がってくるのかも。
写真のクオリティはもちろんのこと、見せ方や伝え方、SNS時代のフォトグラファーとして今求められているのは、総合的な「編集力」。
みなさまの「♯MYEDIT」を込めたとっておきの写真を募集します!審査員は黒田明臣さんと保井崇志さんのお2人をお迎え。受賞者には「#MYEDITコンテスト特製ポスター」と「お2人からの審査コメント」がもらえるチャンス!
応募期間:
2020年1月24日(金)~2020年3月1日(日)
- 注意事項
-
・非公開アカウント及び、公式アカウントをフォローしていない場合は選考の対象外となりますのでご注意ください。
・ハッシュタグのない投稿はご応募の対象になりませんのでご注意ください。
・アカウントの非公開、当アカウントのフォローをしていない、または途中でフォローを外した場合、応募は無効となります。
・当選通知受信後、ご連絡が7日以内にない場合は当選を無効とさせていただきますので、ご注意ください。
・応募者は、上記の事項に同意し、応募したものとみなします。
マウスコンピューターのTwitter公式アカウント(@mouse_computer)をフォローします。
「#MYEDIT」をつけて、とっておきの写真を添付してツイートしよう!
グランプリを取った2名の方には「#MYEDITコンテスト特製ポスター」をプレゼント!審査員である黒田明臣さんと保井崇志さんから写真の審査コメントも!
※結果発表は2020年3月中を予定。※当選者にはDMにてお知らせいたします。
※写真はイメージです。
応募は終了いたしました。たくさんのご応募ありがとうございました。
結果発表は3月中を予定しています。お楽しみに!
・スマートフォン、タブレット、カメラなど、どの撮影機材で撮った写真でもご応募可能です。
・お一人様何点でもご応募可能ですが、必ずご自身で撮影された写真を投稿してください。
・投稿する写真は、他のコンテストに応募したものでも構いません。
・悪質な投稿や同じ写真を複数にわたり投稿された場合は無効とさせていただきます。
・投稿写真で肖像権等の第三者の権利侵害があった場合、当社は一切責任を負いません。
・投稿いただいた写真は当社特設ウェブサイトや公式SNS等で使用させていただくことがありますので、予めご了承ください。
多くのこだわり写真のご投稿、誠にありがとうございました。
黒田さん保井さんの厳選なる審査の結果、今回のグランプリを発表いたします!
残念ながら選ばれなかった方々の写真も素晴らしいものが多かったため、
こちらで紹介させていただきます。
“黒田明臣さん選出”
焦点 @マネークリッパー吉沢“保井崇志さん選出”
雨上がりの冷たさを @はなこ@写真/ブログたくさんのご応募ありがとうございました。
素敵な写真ばかりでしたので、投稿の中からこだわりの写真を選抜し、紹介させていただきます!
これからもとっておきの写真を編集してみてください。
DAIVとタイアップしたイベントを2/8(土) に実施しました!
『人気SNSフォトグラファーのセミナートークショー!いま話しておきたい「ボク、私のPCとの付き合い方」』
※イベントレポートページはこちら
DAIV 5Nシリーズ写真だけでなく高負荷な動画編集にも対応できる、持ち運び可能な高性能クリエイティブノートパソコン
従来と比較して一回りコンパクトな製品に15.6型の狭額縁大画面を搭載した、クリエイターのためのパソコン(PC)。NTSC比約72%フルHD、DCI-P3比100%4K-UHDと2K/4K目的別で選べる2つのパネルラインアップ。
一見なんでもないようにも見える灰色を基調とした一枚が、ご自身の感覚を通して青にも化ける。これはおそらく赤にもできただろうし緑にもできた。それでもこの青に結論づけているという点に、編集とは作家の心地よいビジョンを実現するための手法であるということを示した好例であるように感じました。
今回は写真がポスターでプレゼントされるとのことで、「自分の部屋に飾るなら」という視点で選びました。人や車、建物がたくさん写っていますが、どこにも中心を置かなかった。この等価性が写真の魅力になっていると思います。エディットも素敵です。