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「千葉県君津市に本社を置く正木設計は、40年以上の長きにわたって製鉄関連をはじめとする機械設計を手がけてきた。同社の設計事業グループでは2次元(2D)CADと3次元(3D)CADを使った設計業務をメインとしているが、こと3Dに関しては、画面表示のために強力なグラフィック性能が求められる。このたび既存PCの入れ替えに際して、グラフィック部分を重視しマウスコンピューターのMouseProおよびDAIVシリーズを選定。加えて、CADの世界ではまだまだ導入が進んでいないWindows 10 への切り替えにも踏み切った。
2次元(2D)CADと3次元(3D)CADを使った設計業務を支えるPCの導入
社員増加による社内でのPCメンテナンスの負荷増加
マイクロソフトサポート終了によるOS更新
NVIDIA® Quadro® 搭載モデルのノートPCを導入し顧客先でのプレゼンが可能に
サポートの充実によるメンテナンス面の負荷削減
正木設計は、1975年に設立された企業だ。もともとは地元・君津の産業である製鉄関連の機械設計業務からスタート。北九州や東海地方にも支店を展開し、さまざまな産業機械やプラント設計へと業務の幅を広げる一方で、1983年には社会福祉法人向けの業務支援ソフト「Miss.ヘルパー」をリリースしている。現在、設計事業グループとIT事業グループの両輪が会社の屋台骨だ。福祉法人向けソフトを開発していることで、個人情報の扱いに関する基準をクリアした事業者にのみ使用が認められる「プライバシーマーク(Pマーク)」を取得している点も同社の特徴といえる。
約30人が在籍する本社の設計事業グループでは、設計業務に用いる2D CADの「CADSUPER」「AutoCAD」、3D CADの「iCAD SX」などに加えて、現場の状況を3Dスキャンで測定し点の集合で再現する3D点群データ処理ソフトや、構造解析ソフトなども使用している。同グループではこれらのソフトを使った業務に、自作PCを利用していた。コストを抑える目的もあって、新たなパーツが必要となったときはパーツのみを購入し、自分たちで改造もしていたという。もちろんメンテナンスも自前だ。しかし近年は社員が増え、それに伴いPC台数も増加したため、社内メンテナンスに負荷がかかるようになっていたと、設計事業グループ 設計営業課 リーダーの戸倉 久明 氏は述べる。
「以前は自作に詳しい社員が何人もいましたし、私自身も自作を趣味としています。ただ、自作も最近はパーツが高くなってきて、コスト面でのアドバンテージはほとんどありません。一方で自作に明るい人間が減り、メンテナンスも負担になってきました。そのような状況で、OS・ソフトのバージョンアップ対応や業務改善のため、より高いスペックを持った新しいPCに更新する必要も当然生じてきます。今回はまさに設計事業グループ内での既存PCの入れ替えが目的でしたが、社内で自作やメンテナンスを行うよりメーカーさんにお任せしたほうが、コスト面でも人的リソース面でもパフォーマンスがいいという結論になりました」
今後はさらにスタッフを増員するとともに事業拡大を目指し、適正や要望によっては日本国内での活動はもちろん海外拠点での活躍を希望するスタッフへのチャンスも提供していきます。
新しいPCの導入に際しては、OSをWindows 10 に更新することが最大のテーマだった。従来はWindowsXPとWindows7を利用していたが、マイクロソフトのサポート終了という問題に直面していたからだ。同社はPマークを取得している関係で、個人情報保護の観点からも常にOSを最新状態に保っておかなければならない。そこでOS更新をきっかけに、既存PCの入れ替え話が持ち上がったわけである。
PCメーカーを選ぶ段になり、業務に照らして性能面やコスト、サポートなども比較検討した結果、マウスコンピューターのMouseProシリーズが選定された。
設計事業グループは業務によってPCに求める仕様が異なる。共通しているのは、ストレージをSSDで統一している部分だけだ。設計業務のうち、2D CADは一般的なマシンスペックでも十分だが、3DのCADや点群データの表示にはきわめて高いグラフィック性能が求められる。グループ内のPC発注に関して取りまとめ役を務めた戸倉 氏は次のように振り返る。
「マウスコンピューターのPCは、NVIDIA® Quadro® などの高性能グラフィックからオンボードグラフィックまでさまざまなスペックを選べるため、業務に応じた機種選択がしやすかったですね。そのうえ他社に比べてコストパフォーマンスが高く、業務に特化して使えるシンプルな構成も当社が求めているものでした。さらには、私自身が以前からプライベートでマウスコンピューター製PCを利用しており、気に入っていたことも選定の決定打になりました」
新規PC導入の検討を始めたのは3年ほど前のことだという。マウスコンピューターに決定して以降、順次、業務内容に応じて次々とPCの入れ替えを進めていった。現時点で、設計事業グループ内のマウスコンピューター製PCはビジネス向けブランドMouseProよりスリム型(MousePro-S)とミニタワー型(MousePro-T)、拡張性に優れるDAIVシリーズのデスクトップ、NVIDIA® Quadro® 搭載ノート(MousePro-NB9)を合わせて40台ほどになっている。
3D関連の業務向けには、NVIDIA® Quadro® P2000を搭載したデスクトップPCや、NVIDIA® Quadro® P3000、M1000Mを搭載したノートPCも導入した。
「3Dのデータは、大きいものになると何億点という点で構成され、容量も数十GBクラスになるので、表示するだけでPCに高い負荷がかかります。使用する3D CADソフトの推奨環境にOpenGLに最適化されたNVIDIA® Quadro® が挙げられていたこともあり、グラフィックにはやはりNVIDIA® Quadro® の性能が必須になりました。NVIDIA® Quadro® を積んでいないと描画に時間がかかり、相当なストレスになって、業務にも支障が出るのです」と語るのは、同グループマネージャーの石川 哲也 氏だ。
今回はデスクトップPCだけでなく、ノートPCでもNVIDIA® Quadro® 搭載モデルを選択したが、それについて石川 氏は「設計業務ではデスクトップPCを使いますが、そのほかに点群データをお客様にお見せする機会もあります。巨大なデータをお渡しし、お客様のPCで表示してもらうのは厳しいので、お客様先に出向いてプレゼンができるようにNVIDIA® Quadro® を積んだノートPCも必要になりました」と説明する。
最大のテーマだったというWindows 10 導入については「実は、OSをWindows 10 にすることについては、一部の社員から抵抗感も出ていました」と戸倉 氏が明かす。
ただ、その抵抗はWindows 10 自体への拒否感ではなく、「慣れている環境を使い続けたい」という心理によるものであったため、結果としてはすんなりと受け入れられた。「導入直後こそ一部で若干の戸惑いもあったようですが、実際に触ってみたらみなさんすぐに慣れたようです」と石川 氏も言う。
もちろん、Windows 10 の導入に際しては、環境の変化に加えて設計等に使うソフトも更新しなければならなかったため、不安はあったという。そんなときに役立ったのが、サポート体制だった。戸倉 氏は言う。
「Windows 10 のアップデート設定について相談したいことがあり、サポートに電話をしたことがあります。電話はすぐにつながりましたし、丁寧に教えていただきました」
メーカー製PCへ切り替える理由のひとつにメンテナンス面の負荷削減という課題があったため、メーカー選びではサポート面も重要な検討対象となった。手厚いサポートをマウスコンピューターに期待していたということだが、一本の電話のみで解決したことで、とても満足しているという。
グループ内にはスペックが古くなったPCがまだ一部に残っており、それらもすべてマウスコンピューターのPCに置き換える予定だという。さらに今後は、新しいチャレンジも視野に入れているとしたうえで、石川 氏はこう締めくくった。
「現在は点群データで現場のシミュレーションをお客様にお見せしていますが、将来的にはVRによるシミュレーションも検討していきます。設計業務という仕事自体は安定はしているのですが、この時代、いつどのような変化が起きるかわかりません。AIが急速に成長して、私たちの仕事を駆逐する可能性もあるわけです。当社にはチャレンジをサポートする社風があるので、現状に満足せず、より良い方向を追求していきたいと考えています。マウスコンピューターさんには、今後も私たちのチャレンジをサポートしていただけたらうれしいですね」
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