要求されるのはパフォーマンスとグラフィック性能 3D CADの世界を支える mouse

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株式会社ひのき キューテレビ

徳島県にあるケーブルテレビ局のキューテレビは、1988年の開局で、2018年には開局30周年を迎える。この30年の長きにわたり地元密着のコンテンツを作り続け、高い支持を得てきた。しかし最近、番組編集の現場で使っていた機器の不調が続き、生産性が著しく下がったために買い替えを検討。このたび、番組制作作業の高速化と効率化をあわせて実現するため、ハイコストパフォーマンスのMouseProシリーズ導入に踏み切った。

目的

地域をターゲットにした番組制作によるユーザーの加入増加

将来的に4K映像の制作や編集にも対応できる高スペックPCの導入

課題

使用PCの不具合が多発していた

レンダリング時間の短縮による効率化

効果

業務の効率化

時間短縮による作業効率の向上

ケーブルテレビ普及率No.1県で独自性を発揮

キューテレビは、経営母体の株式会社ひのきが本社を置く徳島県板野郡北島町、及び同郡松茂町、上板町の3町を営業エリアとしている。ケーブルテレビ事業以外に、インターネット接続や格安スマートフォンサービスも手がける。いわば同社は、地元の情報通信基地ともいえる存在でもある。

「社風として新しもの好きですね。ほかがまだ始めていない"おもしろいもの"をどんどん取り入れて、お客様に喜んでいただきたい。そういう思いが強い会社です」(同社・五島 武氏)

実は徳島県は、ケーブルテレビの普及が全国的に見ても高いレベルで進んでいる地域だ。総務省の発表によると、2015年3月末時点でケーブルテレビの世帯普及率は全国1位の88.6%。4年連続でトップを維持している。ちなみに全国平均は52.2%で、四国の他の3県は24~36%程度なので、徳島県だけが飛び抜けて高い。

一方で徳島には、地上波テレビはNHK以外に県域民放局が1局しかない。もともとアナログ放送時代は、海を越えて大阪や和歌山から飛んでくる電波を拾っていた土地柄である。それが地上デジタル時代に入り、関西の電波が届かなくなってしまった。そこで国が助成金を出し、ケーブルテレビ加入を促進したことから、普及が一気に広がったという経緯がある。

普及率が高いからこそ、広域展開するNTT西日本のフレッツテレビや、ケーブル局同士の競合も当然ある。キューテレビの展開する3町にはほかにもケーブルテレビが1社あり、重なるエリアでは契約者の取り合いとなる。そこで差異化のキーとなるのは、やはりコンテンツプロバイダーとしての魅力だ。

株式会社ひのき 五島 武 氏
コミュニティチャンネルの地元向け番組に力を注ぐ

新しいPCの導入に際しては、OSをWindows 10 に更新することが最大のテーマだった。従来はWindows XPとWindows 7を利用していたが、マイクロソフトのサポート終了という問題に直面していたからだ。同社はPマークを取得している関係で、個人情報保護の観点からも常にOSを最新状態に保っておかなければならない。そこでOS更新をきっかけに、既存PCの入れ替え話が持ち上がったわけである。

ケーブルテレビ局は、競合があるとはいえ、大枠の地域としては基本的に棲み分けがなされている。その状況から、各局は必然的に、営業エリアの地域に密着した番組作りを心がける。30年の長きにわたり地域に根ざして営業を続けているキューテレビも、コミュニティチャンネルを充実させたいという強い思いがあるようだ。五島氏は語る。

「地域の情報を発信するコミュニティチャンネルの制作に、たくさんの制作スタッフを投入しています。地域をターゲットとする番組制作に力を入れ、それをセールスポイントとして、今後の加入増につなげたいという考えがあります」

地域密着のコミュニティチャンネルをもっと充実させていくには、いうまでもなくマンパワーが必要だが、それに加えてさらなるクオリティアップを目指すには、制作システム面でのサポートが不可欠になる。そこでキューテレビが目をつけたのが、4Kノンリニア編集に適した高性能ワークステーションのMouseProシリーズだった。

「実はMouseProを導入した直接的なきっかけは、飛び込み営業の方の熱意に押されたからです」と五島氏は笑いながら話す。しかしもちろんその商談が順調に成立した背後には、キューテレビ側のニーズと、マウスコンピューターが提案するソリューションとのマッチングがあった。

テレビの高画質化が進むにつれ、番組制作の現場では高負荷に耐えうるハードウェア環境が必要とされるようになった。
業務がスピーディーに、そして効率的に

キューテレビが解決したいと考えていた課題は、何だったのだろうか。

それまでは番組制作の動画編集に他社のマシンを使っていたが、CPUに加えてグラフィックスも弱く、レンダリングに時間を要することが悩みだった。テレビの世界は高画質化が進展し、その流れに比例してレンダリング時間も大幅にかかるようになっていたのだ。

「レンダリング中はほかの作業が何XeonR®もできなくなっていたので、その時間を短縮して効率化したかった。これがMousePro導入の一番の理由です。実際にデモ機を使ってみたら、レンダリングがとにかく速かったですね。それでいて、価格もそれほど高くない。同等性能の製品と比較しても、コストパフォーマンスが圧倒的に高いと感じました」(五島氏)。

今回はそれまで動画編集に使っていた他社製マシンが不調で、作業中に落ちる事態が多発していたので、緊急性も要する買い替えだった。そのためレンダリングをストレスフリーでこなせる高い性能を担保しつつも、費用対効果を重視した構成をチョイスしている。MouseProの飛び抜けた能力とコスト競争力が、合わせ技で活きた形だ。

レンダリングの高速化という明確な目的があるため、スペック面で重視したのはやはりCPUだったと五島氏は言う。

「MouseProは、カラオケ番組の編集で主に使っています。この番組は尺が50分で、5台程度のカメラで撮影した5レイヤー程度の映像を重ね、テロップやBGMなどをのせる形で編集しています。レイヤーをいくつも貼り付ける負荷の高い作業を伴うので、やはりCPUには高いスペックが求められるのです」

同社が導入したのはMousePro W9シリーズをベースとした3台のマシンだ。プロセッサーにXeon® E5-2620V4を搭載することにより、レンダリング展開にかけるデータの処理能力が向上。これにより番組制作の現場で業務の高速化・効率化が一気に進んだ。たとえば従来機で同じ映像編集ソフト「EDIUS Pro」を使い3時間かかっていたレンダリング作業が、わずか30分程度で終わるようになった。現場でもこの大幅なスピードアップには満足の声が高いという。加えてGPUにNVIDIA® Quadro® P5000 を採用することで映像加工ソフト「Adobe After Effects」もスムーズに使用できるようになった。

徳島県には各ローカルケーブル局が独自に提供するコミュニティチャンネル以外に、各局共同運営で番組を制作する第2コミュニティチャンネル「けーぶる12」がある。県内のどのケーブル局でも放送される、いわば共通チャンネルだ。日頃は競争相手であるケーブル局同士が、このチャンネルの制作に関しては協業で取り組んでいる。

2015年に始まった「けーぶる12」。MouseProが主に活躍しているのが、そのプログラムとして放送されるカラオケ番組の制作だ。県内全域に放送されるので、出場者のモチベーションが高まるのはもちろんだが、その思いと歌を伝えるためキューテレビも制作に気合が入る。

MousePro Wシリーズ
4Kの未来を見据えつつ現在の足場を固める

テレビ業界の今後を考えると、当然ながら4K映像の制作も視野に入ってくる。4Kについてキューテレビはどう考えているのだろうか。

「実は現時点では、まだ4Kの具体的な検討は始めていません。ですが、やはり将来的には、必然的にその方向へ進んでいくでしょう。このタイミングでハイパフォーマンスのMouseProを導入したのは、4K映像の編集に対応できるというフィーチャー面のアドバンテージも大きな理由だったと思います」

実際にコミュニティチャンネルの制作を4K映像で行うのはまだ先の話かもしれないが、キューテレビではすでにドローンの活用には力を入れている。ドローンへの取り組みは県内でも進んでいるほうで、搭載するカメラ自体は4K撮影が可能になっているという。

MouseProを導入したことで、キューテレビはドローンで撮影する4K映像の編集にも対応できた形だ。テレビの未来を見据えつつ、地域に喜ばれるコンテンツを作り続ける。キューテレビが歩むその道を、MouseProが支えていく。

将来的に4K映像の編集にも対応できるというのも同社がMouseProを選択した理由

製品紹介PRODUCT

MousePro-W994SQP5S

MousePro-W994SQP5S
  • ・Windows 10 Pro
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