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#05
3DCG制作の最前線を知る3者が語る。
2022年にクリエイティブ企業に求められる「PC」とは?
2022年にクリエイティブ企業に
求められる「PC」とは?
What is the "PC" required of creative companies?
映像技術やツールの進歩により、CG制作の現場で求められるPCのスペックは年々、高くなっている。とはいえコスパを考えると、単にハイスペックなPCを導入すればいいというものでもない。今、クリエイティブの業界で本当に必要なのはどのようなPCなのか? 選定や導入にあたってはどのようなことに気をつければいいのか?CGWORLDが昨年実施した「CGプロダクション制作環境一斉調査2021」の結果をもとに、StudioGOONEYS代表取締役の斎藤瑞季氏、コロッサス・シニアデザイナーの澤田友明氏、CGWORLDハードウェア担当の池田大樹氏の3人に2022年にクリエイティブ企業に求められるPCについて話を聞いた。
StudioGOONEYS 代表取締役 / CGディレクター
斎藤 瑞季
StudioGOONEYSは映画のVFXやゲーム、CM、アニメなど幅広い映像作品を手がけるCGプロダクション。最近の代表作にはアニメモンスターストライク「ノア-方舟の救世主」やポケモンKidsTV「プリンのうた」、スマホ向けアプリ「SHAMAN KING ふんばりクロニクル」などがある。斎藤氏は、自作PCに関する高度な知識をもち、同社で使うPCの選定や購入、管理などを一手に担っている。
コロッサス / CGデザイナー
澤田 友明
コロッサスは、広告業界やBtoB関係のCG制作が多く、エフェクトやコンポジットに強いプロダクション。澤田氏は同社でCGデザイナーを務める。レンダリングの専門家であり、新しいソフトやハードウェアの検証にも精力的に取り組んでいる。
CGWORLD
池田 大樹
国内唯一の3DCG専門メディア「CGWORLD」のマーケティング部で、BtoB向けプロモーション支援を担っている。今回、紹介する「国内CG制作環境の定点調査CGプロダクション制作環境一斉調査2021」の編集も担当。
What kind of PC is the creative industry looking for?
クリエイティブの業界はどのようなPCを求めているのか? それを紐解くためまずは池田氏に、「国内CG制作環境の定点調査CGプロダクション制作環境一斉調査2021」の結果への所感から伺った。
「昨今はDCCツールの高性能化、4K/8K映像の一般化にともなうデータ容量の肥大化、ゲームエンジンを活用したリアルタイム3DCGの普及などで、PCによりハイスペックが求められています。昨年の調査で明らかになったトレンドとして、まずCPUに関して言うと主流がインテル® Core™ i7からインテル® Core™ i9へ移り、AMD Ryzen™ 7シリーズやAMD Ryzen™ 9シリーズ、AMD Ryzen™ Threadripperなどコスパの高いAMD社のCPUの比率が大きく伸びています」(池田氏)
Question.01
新たに購入したCPUは?
トップシェアはインテルが維持しているものの、AMDの台頭により、制作現場で使われているCPUは多様化しているというわけだ。
「今後のAMDには大いに期待しています。AMD Ryzen™ 6000シリーズの登場は、かつてノートPCがインテル®? Pentium®? DからIntel®? Core™ 2 Duoになった時のような大きな変革をもたらす気がしています。弊社では現在、150台ほどの自作PCを運用していますが、一部をAMD、とくにAMD Ryzen™ Threadripperへ移行することを検討しています」(斎藤氏)
「うちの会社でも今や使っているCPUはバラバラです。現在、新しいPCで平均的によく購入しているのがAMD Ryzen™ 9 5900X 12コアです。AMDはやはりコスパが非常にいいと思います」(澤田氏)
GeForce RTX™ 30 series increases market share
制作環境一斉調査では、重要視する構成部品が1位グラフィックス、2位CPU、3位メモリと、GPUを重視するプロダクションが増えた。その背景には、DCCツールのシステム要件の向上や、GPUによるリアルタイムレンダリングのニーズが増えていることがあるようだ。
Question.02
購入時に、最も
重視した構成部品は?
Question.03
2番目に
重視した構成部品は?
Question.03
3番目に
重視した構成部品は?
「現在、映画やCM撮影において、背景にCG映像を表示して撮影するバーチャルプロダクションが流行っています。そのうえでCGをリアルタイムレンダリングできるゲームエンジンの必要性が高まっており、GPUを重視するプロダクションが増えているのだと思います」(澤田氏)
「CGWORLDの記事でも最近は、ゲームエンジンを使った映像制作をとりあげる機会が増えています。不動産物件や車をビジュアライゼーションする産業分野でも、リアルタイムレンダリングの活用が広がっています」(池田氏)
そのような状況のなか、GPUにおいては2021年に登場したGeForce RTX™ 30シリーズが一気にシェアを伸ばしている。
「CPUと比較して高速なレンダリングを可能にする、Maxon RedshiftやOctaneRender®? などのGPUレンダラーの使用者が近年、個人のゼネラリストのアーティストで増加中です。性能がパフォーマンスに直結しやすいので、ハイエンドなGeForce RTX™ 3080も選択肢に入ってくるようです」(池田氏)
The overall balance is the most important
PCの性能を決めるのはCPUとGPUだけではない。データ容量が肥大化し、クラウドの活用も増えた今、メモリやストレージ、さらにネットワーク環境が、PCを快適に使う上でますます重要になっている。
「PCは全体のバランスが重要です。そしてみなさんが思っている以上に、マシンの速度や快適さを大きく左右するのがストレージです。使い方にもよりますが、普通のSSDをM.2(エムドットツー)のSSDにすると実測で6倍ほど速くなり、作業が驚くほど快適になります」(斎藤氏)
「シミュレーションでテラバイト単位のデータをキャッシュで落としたい時、普通のSSDだとかなり待たされますが、M.2経由だとほとんど待たずに済みます。へたにCPUやGPUをグレードアップするより、NVMeのSSDを追加したほうが、作業は確実に早くなります」(澤田氏)
調査結果によると、ストレージはNVMe SSD(PCLe/M.2)が前年度比で2倍ほどシェアを伸ばしている。ちなみにメモリは前回まで32GB搭載が一番多かったが、昨年の調査では僅差で64GBが1位となった。
Question.05
ストレージ
(システムドライブ)の種類は?
Question.06
メモリ容量は?
「アニメ制作に限っていえば、クラウドを使わなければ32GBでもさほど問題はありません。ただクラウドはメモリを食うので、64GBあればそれに越したことはないですね」(斎藤氏)
「うちの場合、32GBだとやはり重いです。とくにリグが沢山入ってくるシーンでは32GBでは厳しいので、ほぼみんな64GBのPCを使っています。それでも複雑なリグを伴うアニメーションや、エフェクトの計算をするとメモリーオーバーになることもあります。個人的には96GBくらいあるのが理想です」(澤田氏)
Required PC specifications are different
これまでの話からもわかるように、同じ3DCG業界の会社でも、制作内容によって必要なPCは異なる。例えばStudioGOONEYSのように、Mayaを使ってモデリングからアニメーションまでのプロダクションにおける前行程を担うことが多いプロダクションでは、キャラクターモデルが極端に重くなければ、「必ずしもハイエンドPCは必要ない」と斎藤氏は言う。
いっぽう、ハイエンドCGを扱うことの多いコロッサスの澤田氏は「レンダリングやエフェクトの計算をする時は、やはり少しでも速く動くハイスペックPCのほうがいい」と語る。さらに同じ会社のなかでも、業務内容や担当者によって、スペックの異なるPCを使っているところが多いようだ。
「基本的にショットワークのレイアウトやアニメーションではそれほどハイスペックは必要ありません。でもコンポジット(合成)以降の場合、やはりハイエンドPCが必要です。弊社でもアニメーターとコンポジターとで使うPCを分けています」(斎藤氏)
また以前はハイスペックなマシンを1台買うより、安いPCをたくさん導入したほうがコスパは良かった。ただ、現在は台数を抑えてハイスペックなPCを導入したほうが、経済的なケースが多いと斎藤氏は言う。
「現在のCGプロダクションは多様なソフトを駆使する必要があり、膨大なライセンスを取得しています。サブスクリプションの値段も高くなっています。そのためPC台数が多いと、ライセンスの負担が大きくなります。そこでハイスペックなPCを少ない台数導入したほうが、トータルのコスパがよくなる傾向があります。保守整備のためのコストや労力も少なく済みますしね」(斎藤氏)
What kind of PC is the creative industry looking for?
このように本来、PCの選定はさまざま観点から、総合的に判断する必要がある。とはいえ誰もが斎藤氏や澤田氏のように、PCに関する高度な知識をもっているわけではない。そこでそのような人や企業に支持されているのが、マウスコンピューターのようなBTOパソコンだ。
「マウスコンピューターの良さはパーツごとの相性を含め、平均的にスペックが優れた絞り込んだモデルのなかから選択できること。こなれた構成のマシンを、リーズナブルな価格で買えることだと思います。深い知識がない方がなんとなく選んでも、大きく外れることはない。『とりあえずマウスさんなら安心』といった感じでみなさん選ばれている印象があります」(池田氏)
「PCはむやみにハイスペックなものを導入しても、費用対効果が悪くなるだけです。どこにウエイトを置くかを絞り込むことが大切です。そのうえで、一般メーカーよりカスタマイズしやすく、小回りがきくBTOはメリットが大きいですね」(澤田氏)
マウスコンピューターの売りは、アフターサービスの充実ぶりにもある。長野県飯山市の自社工場で製造し、24時間365日の購入後サポート、故障の場合の72時間※1以内の修理お戻しを実施している点なども好評だ。※1 平均時間。状況によっては72時間を超えることもあります。
「昔、マウスコンピューターを使っていたことがあるんです。トラブルを起こした時、電話をしたら的確に対応いただき、すぐに問題が解決したのを覚えています」(斎藤氏)
「企業にとってPCのダウンタイムはそのまま損失につながります。よって法人はとくに価格だけでなく、アフターサービス面にも目を向ける必要があります」(澤田氏)
What kind of PC is the creative industry looking for?
マウスコンピューターはBTOで初めて、クリエイター向けと銘打つ「DAIV」シリーズを発表した。それまでクリエイター向けPCは高価なメーカー製しかなかったが、ゲームPCと同じ価格帯のモデルが登場したことは、クリエイターにとって朗報だったと澤田氏は言う。
「DAIVは筺体のデザインもすごくかっこいいですよね。シックで高級感があり、リビングにも溶け込みます。筺体がすばらしいので、中身だけアップグレードするサービスがあってもいいのではないかと思っています(笑)」(澤田氏)
「私はクリエイターではありませんが、自宅ではDAIVを使っています。DAIVはキャスターが付いているので、用途に応じて寝室やリビングなどへ移動して使えるのが便利です」(池田氏)
「PCは何を選ぶかも大事ですが、それ以上にどのタイミングで買い替えるかが重要です。CPU革命の大きな波が来たときは乗る必要がありますが、小さな変化に無理して対応する必要はありません。日々の製品や技術の進化はフォローしながらも、ある程度長期的な視点で考えることが大事です」(斎藤氏)
「PCはサクサク動き、快適に使えるに越したことはありません。でもスペックの高いPCだから、必ずしも快適とは限りません。とくに企業で導入する場合、コスパやアフターサービス、セキュリティやコンプライアンスの観点も重要です。それらを総合的に考え、判断すべきだと思います」(澤田氏)
「斎藤さんや澤田さんのような自作PCに関する深い知識があれば、自社にもっとも適したモデルを低価格で、適切なタイミングで購入できるでしょう。でもそのような知識がない人は、マウスコンピューターのような信頼できるBTOパソコンメーカーを活用するのも一つの手だと思います」(池田氏)
RTX 3000番台 × 最新世代CPU搭載
コストパフォーマンス機 DAIV Z7シリーズ
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