近年、AI(人工知能)に関するさまざまなツールやAPI(Application Programming Interface)が提供されており、企業や個人でAIを開発するケースもあります。一からAIを構築することは難しいですが、ツールやAPIを活用すれば、専門的なスキルがなくてもAIの作成が可能です。
この記事では、AIの基本知識から作成する手順、AIを一から作るために必要な知識などを解説します。ぜひ参考にしてください。
※ 製品の情報や価格は2024年9月2日時点の情報となります。
- 作り方を知る前に押さえておきたい「AI(人工知能)」の基礎知識
- AIの作り方とは?
- AIは作り方を理解すれば個人で作成できる?
- AIを一から作るために必要な知識
- AI開発におすすめ!マウスコンピューターのクリエイター向けパソコン・ワークステーション3選!
- まとめ:AI開発は作り方の理解と必要な知識の習得が必要
作り方を知る前に押さえておきたい「AI(人工知能)」の基礎知識
AIの作り方を学ぶ前に、AIの概要を押さえておくことが大切です。ここでは、AIに関する基礎知識や活用されている業界・業務などについて解説します。
AIとは「人工知能を持つシステム・ソフトウェア」
AIは人工的に作られた知能を指し、学習・推論・判断を行うソフトウェアやコンピューターシステムのことです。文章や音声の理解、画像の認識、データに基づく予測など、高度な処理を実行できます。
身近な例としては、スマートフォンの音声アシスタントやWebサイトのチャットボットが挙げられるでしょう。AIを作る際に理解しておくべき概念は次のとおりです。
・機械学習(マシンラーニング):大量のデータから自動的に学習し、パターンを見つけ出す手法
・人工ニューラルネットワーク(ANN):人間の脳の神経回路を模倣した情報処理モデル
・深層学習(ディープラーニング):多層構造のニューラルネットワークを用いた高度な学習手法
AIが活用されている業界・業務の例
AIはさまざまな業界で活用されています。具体的な例は次のとおりです。
・需要予測(小売業)
・不良検品や在庫の最適化(工場)
・価格決定(サービス業)
・画像診断(医療業界)
・クレジットカードの不正検知や株価予測(金融業界)
また、WebサービスやアプリでもAIは多様な用途で利用されています。たとえば、次のようなアプリやシステムです。
・写真の顔を動かすアプリ
・姿勢の歪みを診断できるシステム
・ペットの顔写真から病気を予測するシステム
このように、AIは応用範囲が広く、人々の生活や仕事に影響を与えている技術です。AIが発展することで、多様な業界の効率化や新たなサービスの創出につながるでしょう。
AIの作り方とは?
AIを作る具体的な手順は次のとおりです。
・1. AIを活用する目的を明確にする
・2. 必要なデータを収集する
・3. モデルを構築する
・4. モデルをシステムに組み込み動作させる
各工程を詳しく解説します。
1|AIを活用する目的を明確にする
AIを作成する第一歩は、活用目的を具体的に定めることです。目的を明確にしておかないと、AI作成を効率的に進められません。
AIは主に課題解決や業務効率化のために使われます。たとえば、チャットボットを作成してカスタマーサポートのコストを削減したいなど、明確な目標を設定しましょう。
目的が決まれば、AIモデルの選択や作成ツールの選定がスムーズになります。また、必要なデータや活用する技術も明確になります。
2|必要なデータを収集する
AIの作成には、大量のデータが必要になります。なぜなら、AIはデータを学習・分析してパターンを把握し、タスクを実行するからです。
データを集める際は、目的に応じたデータを収集しましょう。集めるデータの例は次のとおりです。
・社内に蓄積している既存データ
・動画から収集できる画像データ(画像認識・行動認識などで使用)
・インターネットに接続されたカメラやセンサーなどから得られるIoTデータ
新しく正確なデータを使用することで、AIの精度と性能が向上します。データの質と量がAIの性能を左右するため、適切なデータ収集が重要です。
3|モデルを構築する
AIモデルの構築は、収集したデータを基に行います。目的に適したアルゴリズム(手段や手順)を選択し、データの学習を進めていきます。
モデルの構築にはプログラミングを行いますが、スキルがない方はコーディング不要のツールやWebサービスを活用しましょう。ツールやWebサービスを活用すると、プログラミングスキルがない方でも簡単な操作でモデルの構築ができます。
AIモデルを一から構築する場合は、Pythonなどのプログラミング言語やフレームワークを使用します。
4|モデルをシステムに組み込み動作させる
構築したAIモデルは、Webサービスやシステムに組み込む必要があります。この段階では、APIの活用スキルやHTML・CSS・JavaScriptなどのフロントエンドのスキル、データベースと連携するスキルが求められます。
システムに組み込む際は、APIを通じてアクセスする方法が一般的です。APIを活用することで、大規模なシステムの改変を避けられます。また、AIを実際に導入する前に試運転を行い、その効果や安全性を検証することも大切です。
AIは作り方を理解すれば個人で作成できる?
AIの作成は個人でも可能ですが、一から作るのは難度の高い作業です。ここでは、初心者でもAIを作成する方法について解説します。
開発ツール・APIなどを使えば初心者の個人でも作ることができる
AIの作成は専用の開発ツールやAPIを活用すれば、初心者の個人でも可能です。コーディング不要のツールは、ドラッグ&ドロップでニューラルネットワークの設計や学習、評価まで行えます。たとえば、Google Cloud AutoMLやMicrosoft Azure AI Builderなどが挙げられるでしょう。
一から作成した方がより目的に合うAIを作れますが、初心者は開発ツールやAPIの活用から始めるとよいでしょう。これらのツールやAPIを使いAIへの理解を深めることで、徐々にAI開発のスキルが向上します。
ChatGPT(対話型AI)でも作成できる
OpenAIが開発したChatGPTは、自然言語処理に優れた対話型AIです。プロンプト(AIへの指示や質問文)を入力すると、学習データを基に自然な言葉で回答してくれます。
ChatGPTのAPIを使えば、個人でもAIを活用したサービスを作成できます。たとえば、カスタマーサポートのチャットボットを作ったり、Webコンテンツの制作を効率化したりなどが挙げられるでしょう。
APIの利用には基本的なプログラミング知識は必要ですが、多くのチュートリアルやサンプルコードが公開されているため、学習しやすい環境が整っています。
AIを一から作るために必要な知識
AIを一から作るために必要な知識は次のとおりです。
・Python(パイソン)などのAI作成に必要なプログラミング言語
・数学や統計学の知識
・機械学習やディープラーニングの知識
それぞれの概要や学習方法について解説します。
Python(パイソン)などのAI作成に必要なプログラミング言語
AIを一から作る場合、プログラミング言語の習得が求められます。AIの開発に使う主な言語は次のとおりです。
・Python
・R
・Java
・C++
中でもPythonは、シンプルな文法や豊富なライブラリ、導入実績の多さなどにより、AI開発に適した言語といわれています。
文法がシンプルだと少ないコードで記述でき、作業量が減少します。豊富なライブラリを活用すれば、開発コストの削減や作業効率の向上などが期待できるでしょう。また、PythonはYouTubeやInstagramなどにも利用されており、信頼性が高いと認識されています。
Pythonの学習には、無料のWeb教材や有料のオンライン学習サイトを活用するとよいでしょう。初心者向けの教材やスクールも提供されているため、学習しやすいプログラミング言語といえます。
数学や統計学の知識
AIを一から作成する場合、数学や統計学の知識が必要になります。機械学習やディープラーニングは数理科学の知識を基盤としているため、AIの仕組みを深く理解したエンジニアになるには理解しておきたい知識です。
数学や統計学の知識は陳腐化しにくく、長期的に役立ちます。AIの作成に使われる主な数学の知識は次のとおりです。(いずれも大学1~2年程度の知識)
・微積分の基礎
・線形代数の基礎
・数理統計学
これらの基礎を押さえることで、AIアルゴリズムの理解が深まり、より効果的なモデル開発が可能になります。
機械学習やディープラーニングの知識
AIを一から作成するには、機械学習やディープラーニングについての理解を深めることも重要です。Pythonの基礎を習得したあとは、これらの概念やライブラリの基礎を学ぶことをおすすめします。
主な学習方法は、書籍やWebサイト、オンライン講座・スクールなどです。機械学習や深層学習の基礎コースを受講することで、実践的な知識を得られるでしょう。
また、主要なAI開発フレームワークの使い方も押さえておくと、実践的なAI開発に役立ちます。これらの学習を通じて、AIの基本原理から応用まで幅広く理解できるようになるでしょう。
AI開発におすすめ!マウスコンピューターのクリエイター向けパソコン・ワークステーション3選!
マウスコンピューターは、国内生産の高品質なBTO(Build To Order:受注生産)パソコンを販売しています。ここからは、AI開発におすすめのクリエイター向けパソコンを紹介します。
※ 一部モデルは海外製造も行っています。
※ 製品の情報や価格は2024年9月2日時点の情報となります。
1.初心者のAI開発におすすめの「DAIV Z4-I7I01SR-A」
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | インテル® Core™ i7-1360P プロセッサー |
グラフィックス | インテル® Iris® Xe グラフィックス |
メモリ標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
サイズ | 14型 |
通常価格 (税込) |
189,800円 |
DAIV Z4-I7I01SR-A
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DAIV Z4-I7I01SR-Aは、AI開発初心者におすすめの高性能ノートパソコンです。1kg未満の軽量設計なので、持ち運びの負担を軽減できます。
また、マグネシウム合金ボディにより堅牢性も高く、安心して使用できます。CPUには第13世代のインテル® Core™ i7を搭載し、AI開発にも活用できる優れた処理能力を備えています。
AI開発の学習や簡単なモデル作成に適した製品といえるでしょう。
2.本格的なAI開発におすすめの「DAIV FX-I5N10」
OS | Windows 11 Home 64ビット (DSP) |
CPU | インテル® Core™ i5-14400F プロセッサー |
グラフィックス | NVIDIA RTX™ A1000 |
メモリ標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 500GB (NVMe Gen4×4) |
通常価格 (税込) |
299,800円 |
DAIV FX-I5N10
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DAIV FX-I5N10は、本格的なAI開発におすすめのハイスペックワークステーションです。
インテル® Core™ i5(第14世代)を搭載し、高速処理を実現します。
グラフィックス(GPU)には、CUDAコアやTensorコア、RTコアを搭載したNVIDIA RTX™ A1000を採用しており、AI開発で重要となる並列処理を高速で行えます。複雑なAIモデルの構築や訓練に適したワークステーションです。
3.大規模なAI開発におすすめの「DAIV FX-I7N40」
OS | Windows 11 Home 64ビット (DSP) |
CPU | インテル® Core™ i7-14700KF プロセッサー |
グラフィックス | NVIDIA RTX™ 4000 Ada 世代 |
メモリ標準容量 | 32GB (16GB×2 / デュアルチャネル) |
M.2 SSD | 1TB (NVMe Gen4×4) |
通常価格 (税込) |
564,800円 |
DAIV FX-I7N40
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DAIV FX-I7N40は、プロフェッショナル向けの高性能ワークステーションです。
搭載しているグラフィックス(GPU)のNVIDIA RTX™ 4000 Ada 世代は、NVIDIA Ada Lovelace アーキテクチャを採用した、プロフェッショナル向けの最も強力なシングルスロット GPUであり、AI、リアルタイム レンダリング、グラフィックス、およびコンピューティング ワークロードを提供するワークステーション グラフィックス カードです。
また、優れた排熱設計を採用しており、長時間の高負荷作業でもパフォーマンスの低下を防止できます。
大規模なデータセットを使用する複雑なAIプロジェクトや、深層学習の研究開発に適したワークステーションです。
まとめ:AI開発は作り方の理解と必要な知識の習得が必要
AIの作り方は目的の明確化から始まり、必要なデータの収集、モデルの構築、システムへの組み込みという手順で進めます。
初心者がAIを開発する場合は、高度なプログラミングスキルが必要ない開発ツールやAPIを活用しましょう。
一からAIを開発するには、Pythonなどのプログラミング言語や数学・統計学の知識、機械学習やディープラーニングの知識などが求められます。これらの知識を段階的に習得していくことで、徐々に高度なAI開発にも挑戦できるようになるでしょう。
マウスコンピューターでは、AI開発の学習に利用できるモデルから、本格的なAI開発に利用できるハイスペックなワークステーションまで販売しています。ぜひ、下記の公式サイトでご確認ください。
3Dモデル制作や3DCG、CAD、動画編集などの業務に適しているため、ぜひチェックしてみてください。