VLOOKUP(ブイルックアップ)とは、垂直を意味する「Vertical」の頭文字「V」と探すを意味する「LOOKUP」を組み合わせたExcelの関数です。
指定した範囲の中から特定のデータに対する値を探し出してくれるため、仕事でExcelを使う方は覚えておきたい関数になります。
- 基本のVLOOKUP関数の書き方
- ○○の場合は~と指定するIF関数と組み合わせ
- VLOOKUP関数、HLOOKUP関数、XLOOKUP関数の違い
- FALSEとTRUEって何?
- エラーが出て上手くいかない時
- まとめ
基本のVLOOKUP関数の書き方
まずは基本のVLOOKUP関数をご紹介します。
C3のセルにりんごの価格を出したい場合はC3のセルに
=VLOOKUP(C2,B6:C12,2,FALSE)
を入力します。
例の引用については以下の通りです。
=VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索方法)
検索値:検索したい値
┗ C2セルの値(りんご)が検索値です。
範囲:検索する範囲を選択します(範囲の左端列は「検索値」を含む列を指定)
┗ B6:C12が範囲です。範囲の最初の列(B列)で検索値を検索します。
列番号:範囲の中で、取得したい値が左から数えて何列目かを指定
┗ 2が列番号で、これは範囲の2番目の列(C列)を意味します。
検索方法:「FALSE」は完全一致の値を検索、「TRUE」は近い値も検索
┗ 例では、FALSEが指定されているため、完全一致検索が行われます。
○○の場合は~と指定するIF関数と組み合わせ
ある条件が満たされている(真)、満たされていない(偽)を判断し結果を出すIF関数とVLOOKUP関数を組み合わせた例を紹介します。
▼(例)りんごの値段が100円以上であれば「○」、そうでなければ「×」をC3セルに返します。
=IF(VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索方法)論理式,"真の場合","偽の場合")
検索値:検索したい値
範囲:検索する範囲を選択します(範囲の左端列は「検索値」を含む列を指定)
列番号:範囲の中で、取得したい値が左から数えて何列目かを指定
検索方法:「FALSE」は完全一致の値を検索、「TRUE」は近い値も検索
論理式:条件(もし~なら)を演算子を使用し指定
真の場合:条件が満たされた場合に表示する値
偽の場合:条件に満たされていない場合に表示する値
画像のように、検索した結果の価格が100円以上なら「○」、100円未満なら「✕」と表示したい場合はC3のセルに
=IF(VLOOKUP(C2,B6:C12,2,FALSE)>=100,"○","✕")
を入力します。
さらに細かく、120円以上「○」100円未満「✕」それ以外(119~100)「△」と条件を増やしたい場合はIFの式を以下のように増やします。
=IF(VLOOKUP(C2,B6:C12,2,FALSE)>=120,"○", IF(VLOOKUP(C2,B6:C12,2,FALSE)<=100,"✕","△"))
論理式で使用できる演算子は以下の表を参考にしてください。
演算子 |
意味 |
= |
等しい |
<> |
等しくない |
> |
大きい |
< |
小さい |
>= |
以上 |
<= |
以下 |
VLOOKUP関数、HLOOKUP関数、XLOOKUP関数の違い
VLOOKUP関数と似ている名称の関数にHLOOKUP関数、XLOOKUP関数があり、 以下のような検索方法が主な違いです。
VLOOKUP関数:指定した範囲の中から特定のデータに対する値を縦方向に検索。指定した範囲の左端列は「検索値」を含む列を指定する必要がある。
例 =VLOOKUP(検索値,範囲,列番号,検索方法)
HLOOKUP関数:指定した範囲の中から特定のデータに対する値を横方向に検索。指定した範囲の上端行は「検索値」を含む行を指定する必要がある。
例 =HLOOKUP(検索値, 範囲, 行番号, 検索方法)
XLOOKUP関数:「検索値」を含む検索範囲と「検索結果」を含む戻り範囲を指定し、戻り範囲内から特定のデータに対する値を縦横方向に検索。
例 =XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲,見つからない場合,一致モード)
※ XLOOKUP関数はExcel2019以降のバージョンで利用可能です。
FALSEとTRUEって何?
VLOOKUP関数の検索方法の型にはFALSE(フォールス)とTRUE(トゥルー)があります。 「FALSE」は検索値と完全一致の値を検索することができ、「0」でも代用ができます。「TRUE」は検索値と近い値も検索することができ、「1」でも代用ができます。
「TRUE」の具体例は「検索範囲内」に【10,20,30】があり、「検索値」を【15】にした場合「FALSE」ではエラーになるところ、「TRUE」は【15】に近い【10】に対する結果を表示します。
▼(例)検索方法を「FALSE」にした場合
▼(例)検索方法を「TRUE」にした場合
エラーが出て上手くいかない時
セルに”#VALUE!”や”#N/A”などのエラーが表示されたら以下が間違いないか確認してみてください。
・VLOOKUPの綴りが間違っていないか。
・検索範囲の一左端列に「検索値」があるか。
・列番号は正しいか。(列番号は「検索値」のある列から「戻り値」のある列までの列数)
・「検索値」が255文字以上になっていないか。(「検索値」が255文字を超えると#VALUE!エラーが発生します)
まとめ
VLOOKUP関数は大量のデータの中から特定の情報を素早く見つけ出すことができ、手作業で探すよりも業務の効率化につながる便利な関数です。ぜひ、習得をして実践してみてください。