mouse コンピューターのある生活

内田真礼 スペシャルインタビュー 未来は
今日と地続きにある。
多才な声優の夢の広げ方。

2018 12 27

マウスコンピューター公式Youtube『マウスコンピューターのある生活』に出演中の人気声優、内田真礼さん。数々の話題作でメインキャストを担当し続ける傍ら、歌手や女優としても活躍する彼女に、仕事に対する想いや、今後の目標を伺いました。“軸は声優”と言い切る彼女が大切にする、日々の心得とは?
『マウスコンピューターのある生活』に出演した感想も、合わせてお届けします。

1 活躍の舞台は広がっても、
軸はあくまで声優。

歌だったり、CMの出演だったり、声優以外のお仕事をさせていただく機会も増えてきたのですが、自分の軸は声優だと思っています。アフレコをして、ナレーションをして、キャラクターソングを歌って、ラジオ番組をやって、舞台に出て……。一言で声優といっても、いろんな仕事があるんですよね。そこでいろんな経験をさせてもらっていることが、他の活動にチャレンジするときにも役立っていると思っています。

私に限らず、他の声優さんでも、いろんなところで活躍をされている人がたくさんいらっしゃいますよね。声優という仕事は、何か基礎力というか、ベースになるような経験ができる仕事だと思っています。今までも、これからも、自分の肩書を聞かれたら、声優ですと答え続けますね。高校卒業後に声優の養成所に入ったのですが、あのときの判断は間違ってなかったなって自信を持って言えます。

2 進路を迷ったとき、
“好きなこと”を思い返してみた

といっても、声優になりたいという思いをずっと持っていたわけではなくて。子どもの頃からの夢でしたって言えたらいいんですけど、高校卒業が近づいて進路を迷っていたときに、ふと思い浮かんだという感じでした。中学生の頃までは舞妓さんになりたかったんですが、高校に行かずに京都で舞妓さんになるって言ったら両親に止められちゃったんです。それ以外にやりたいことがなかったから、なかなか他の進路を考えられなくて。

ただ、好きなことや興味があることに携わることは諦めたくないなと思っていたので、自分のやってきたことや好きだったことを振り返ってみたんです。そのときに真っ先に思い出したのが、中学生のころ所属していた演劇部とゲーム。お芝居はすごく楽しかったし、ゲームに感動させられた経験はたくさんありました。好きなことと好きなことをかけ合わせた声優という仕事なら、きっと頑張れると思ってはじめましたが、今まで続けてみて、やっぱり自分に合っているなという気持ちは深まるばかりです。

3 ゲーム全般、ジャンルレスに好き

今では念願叶って、ゲームのキャラクターの声を演じさせていただくこともあります。出演した作品はなるべくプレイするようにしていますが、やっぱり感情移入しやすいし、感動も大きいですね。声優ならではの贅沢な楽しみ方かもしれません。

ゲームはRPGをメインに、アクションやパズルも含めて、ジャンル問わず何でも手を出します。最初はテレビでやるゲーム(コンシューマーゲーム)から入りましたが、PCゲームも昔からやっていたし、今はスマホアプリのゲームもやります。PCゲームは中学生の頃に『FINAL FANTASY XI』にハマったのが最初ですね。家族共用のパソコンを占領して、毎日夜更かししていました。今はG-Tuneをいただいたので、FPSをはじめました。『マウスコンピューターのある生活』で体験した『PUBG』は、番組の前からおもしろいらしいという噂だけは聞いていたんですが、実際にやってみたら本当におもしろくて、家でも遊んでいます。

4 物心ついたときからパソコンは
身近にあった

G-Tuneを使っていて思うのは、映像がキレイだとゲームがより楽しめるということ。パソコンの知識があんまりないので、速いとか遅いとかはよく分からないというのが正直なところなんですが、見た目の違いなら分かります。どのシーンを切り取ってもリアルだし、カクカクしないから、映像作品を見ているような気分になりますね。

パソコン自体は、気付いたら家にあったっていう感じで、子どもの頃から身近にありました。ソリティアとかのミニゲームを遊ぶことからはじめて、ブログを書いたり、調べ物をしたり、日常的に使っていましたね。20歳くらいのころに、はじめて一人暮らしをするときにも、パソコンは必要だからと自分用にノートパソコンを買って。ただ、仕事で使うわけでもないので、性能を気にすることはそんなになかったんです。高性能なパソコンを使うのも、G-Tuneがはじめてなので、まだまだ性能を活かしきれてないんだろうなとは思います。『マウスコンピューターのある生活』でいろいろ経験させていただきながら、もっともっと使いこなせるようになりたいですね。

5 普段は撮られる側だけど、
撮る側・編集する側の苦労を知れた

過去の放送回で、特に難しかったのは写真の編集です。明るさや色味を変えたり、不要なものを消したりを、拡大して細か〜く調整して、1枚の写真を仕上げるだけで、ものすごく手間がかかって。あとは動画編集も。動画を触るのは、今回の武道館ライブの告知動画で2回目ですが、ホントに難しいです。撮ってある素材を切ってつないでいくんですが、シーンのつながりだったり、画変わりの頻度だったりを考えるのって、センスが出ますよね。プロの方が編集したものは、やっぱり気持ちよく見れるのでさすがだなって思います。写真にしても動画にしても、いつもは撮られる側です。自分で編集してみることで、カメラマンさんやエディターさんの大変さが少しは想像できるようになったし、感謝度合いも上がりましたね。

難しかったと言いつつ、教えてくださる先生が毎回優しくて、基本的にはホメてくれます。こんなこと言っちゃダメなんでしょうけど、気負わず楽しくやらせていただいています(笑)。とはいえ、せっかくいろいろ勉強する機会をいただいているのに何にも身に着けないと申し訳が立たないので、積極的にチャレンジしたいですね。

6 次にチャレンジしたいのは、YouTuber風動画

今後、特にやってみたいのは、YouTuber風の動画編集。テロップとか効果音をつけて、賑やかな動画をつくってみたいですね。挑戦したいのは、メイク動画とかコンビニスイーツ食べてみたとか、ゲーム実況とか。ただダラダラと女子トークしながら、本人が好きなことをしてるところをそのまま発信する系です。

私自身、そういう動画が好きなんですよね。そういうダラダラトークって聞ける場所が少ないじゃないですか? テレビじゃなかなかできないし、紙媒体のインタビューだとどうしても空気感は伝わりづらいし。ラジオにはそういう番組もあるけど、時間が限られています。そういうゆるい番組づくりができるのって、ネット配信ならではの魅力だと思うので、狙うならそこかなと。Youtubeでやるなら、ほかのメディアの縮小版みたいなものより、Youtubeらしいものでやりたいですね。

7 すべては日々の積み重ねと
地続きにある

やってみたいことはちょくちょくありつつ、あんまり大きな夢は持たないほうなんです。日々の仕事にしっかり向き合うとか、風邪を引かないとか、そういう当たり前のことを大事にしたいというか。何かがいきなり劇的に変わるようなことはなくて、全部のことが今やっていることと地続きにしかないって思っていて。例えば何かに悩むことがあっても、誰かに相談してみるとか、行動をガラっと変えてみるとかってするよりは、よく寝て次の日の仕事に全力で取り組むことを繰り返しながら、徐々にいい方に向かわせていくタイプです。

もうちょっとで声優になって10年になりますが、そういう考え方・やり方で続けて来れたし、いろんなチャンスもいただいてきました。今回の武道館でのライブのように、昔から考えれば夢みたいな話も現実になりました。自分にはこのスタンスが合ってるってことなのかなと思うので、これからも1日1日を大事に、着実に過ごしていきたいなと思います。

内田真礼自身がプロデュースした
武道館ライブ告知用の縦型動画

内田 真礼 うちだ まあや

2010年にデビューして以来、アニメ作品への出演はもちろん、ナレーションや舞台出演など幅広く活躍する人気声優。ブレイクのきっかけとなった2012年のテレビアニメ『中二病でも恋がしたい!』(小鳥遊六花役)をはじめ、『ガッチャマン クラウズ』(一ノ瀬はじめ役)、『アオハライド』(吉岡双葉役)、『ビビッドレッド・オペレーション』(黒騎れい役)など、コンスタントにメインキャスト出演を続けている。 声優を軸としながらも、歌手、女優としても活動しており、2019年1月1日には日本武道館での元日LIVEを予定している。